交通事故鑑定人とは何だ!?
交通事故に遭ったことで、粛々と交通事故体験記を書いています、私まぴおですが。
テレビを見ていると日曜日の夜、それもゴールデンタイムに「交通事故鑑定人」に関する2時間番組があるそうで大変興味を持ったわけです。
放送予定日時は、2018年2月25日(日)19:57~21:54
局はフジテレビ系列ですよ。
番組名は、
無念を晴らせ!密着!交通事故鑑定人【実録!警察の結論を覆せるか】
うわ!、まさに今の私にぴったり!?の内容!!
私の場合は警察の結論というか、相手加害者が悪いという証拠を集めてきたわけなのですが。
もともと警察24時!的な番組はたまに観ていたので、交通事故に遭う前からもこの手の番組は興味がありました。「交通事故鑑定人」という単語自体も聞いたことはあり、以前同じようなTV番組を観た記憶があります。
しかし!今は自分が交通事故の被害者!!
このTV番組の予告を観た時にテンションが上がり、即録画予約をかけました。
ついでに「交通事故鑑定人」って何者なのか?を調べてみることにしました。
まずは交通事故鑑定人の概要をネットで調べてみた
ひとまず、Wikipediaにお世話になります。
Wikipediaで交通事故鑑定人を検索すると・・・トップにはこう書かれています。
交通事故鑑定人(こうつうじこかんていにん)とは、第三者から依頼を受け、交通事故の原因究明や解明されていない対象事故の一定部分に対して、自身のキャリアや学識経験に基づいて専門的意見を述べる人物を総称して交通事故鑑定人と呼ばれている。
うーむ、なるほど。
さらにもう少し下の方を読んで見ると次のようなことが書いてあります。
交通事故鑑定人は、国家資格ではないうえに鑑定能力を測る基準もないため、誰でも自称することができる。
それゆえ、工業大学出身・法律事務所出身者・ジャーナリスト経験者・自動車メーカー出身・保険会社アジャスターOB・医療従事者など出自は多岐に渡り、自称交通事故鑑定人によるトラブルや被害が多発している。
なるほどですねー。
まあいわゆる、「○○コンサルタント」みたいな感じで名乗ったもん勝ちって感じか!?
ただ、Wikipediaは極端な話をすれば一般の人でも編集が可能なので、100%正しい記述とは限らないわけです。
弁護士に交通事故鑑定人について聞いてみた
というわけで、事故の当日以来、困った時にいつもお世話になりまくっている弁護士のヒロ君にちょっと電話で聞いてみましたー。ヒロ君、いつもごめんです<(_ _)>
あのさー、次の日曜日に興味深いTV番組があるんだよね!!!
なになに!?
無念を晴らせ!密着!交通事故鑑定人【実録!警察の結論を覆せるか】
っていう番組だよ!
へー!そんな番組やるんだー!?
番組の予告WEBサイトを観たら、被害者視点の内容みたいだから、何か参考になるかと思って。
ところで交通事故鑑定人って何者?弁護士さんから見てどういう存在なの??
事故によっては、被害者に鑑定をすすめる場合も!?
まず、交通事故鑑定人ってのは、特にそういう資格が有るわけではなくて民間のサービスなんだけど、役割としては第三者的に交通事故の証拠を明らかにする人なんだよね。
ふむふむ、なるほど。
仮に交通事故で揉めて裁判になった際、裁判というのは証拠が全てなんだ。
以前、事故直後にまぴお君が撮った現場写真がこのあと大きな意味を持ってくるよ!
という話をしたよね。
うん、私はなんでもかんでも写真に撮りまくるのが趣味だからね。
でも、普通の人はなんでもかんでも写真に撮りまくらないからねぇ・・・。
必ずしも被害者は、写真などの重要な証拠を保有しているとは限らないんだよね。
うん、普通は直後に写真なんか撮らないだろうし、そもそも意識不明の重体とかになったら、写真を撮ったり証拠を集める余裕なんてないもんねぇ。意識が無いまま救急車で運ばれちゃうとかね。
そうだね。あとは被害者が亡くなってしまうような場合もあるからね。
ヒロ君は今まで交通事故鑑定人に関わることはあった??
僕に相談に来た被害者の方で、証拠が乏しい場合には、
「交通事故鑑定人に依頼して証拠を集めた方がいいですよ」
と勧めたことはあったよ。
そうなんだー。実際に使う方は多いのかな?
うーん、現実的には交通事故鑑定人に依頼する方はほとんどいないなぁ・・・。
そうなんだ・・・なんでだろう?
まず、費用が結構かかるんだよね。
交通事故鑑定人って何人もいるからWEBサイトで検索すると色々でてくるんだけど、僕が見た中では最低30万円からって感じだったかなぁ。。。
うわ!!高っ!!!最低で30万円からなの!?
WEBサイトを見ると、もっと低価格で15万円から調査するとか書いてあるのもあるけど、小さく「裁判資料としては使えません」とか書いてあったりするんだよね。それだと、裁判で証拠資料として使えないからね・・・。
へー、そんなの、素人には判断付かないよね・・・。
かなり金額がかかるから事故直後で出費がかさんでいる被害者に、重ねての出費は厳しいだろうし、さらに、鑑定の結果がどうなるかは予想できないからね。場合よっては、被害者にとってマイナスの鑑定結果になると、大金払った上に、かえって不利になる可能性もあるし・・・。
そっか・・・。そうやって考えると仮に自分の場合も、鑑定を勧められてやるかどうかの即答は出来ないよなぁ。
あと、交通事故鑑定を依頼する場合に大きな注意点があるんだ!
もし交通事故鑑定を依頼するなら事故の直後に!!!
交通事故鑑定を依頼する時の注意事項ってなになに!?
仮に、交通事故鑑定を依頼する場合は、事故の直後が鉄則なんだ!
へー、それはなんで!?
なぜなら、事故から時間が経ってしまうと証拠が無くなってしまうんだよ。
例えば、事故車両は修理されちゃったり、廃車になってしまったり・・・。
また事故現場も擦過痕(さっかこん)が消えたり、事故で曲がったガードレールなんかも補修されてしまうんだ。
そっか!確かに、すぐに調査しないと、どんどん証拠は無くなる!
場合によっては、現場の道路自体が工事でガラッと変わってしまうことだってあるからね。
ところで、分かったフリして聞いてたけど「サッカコン」ってなあに??
擦過痕(さっかこん)っていうのは、事故車両と道路やガードレールが擦れた痕だったり、車両同士が擦れた痕のことを言うんだ。
へー、擦過痕なんて単語、初めて聞いたなぁ!
例えるなら死体の検視のための解剖みたいなものなんだよねぇ。
死人に口無し、と言うけれど、法医学者は死人に口有り、と言っている。
傷口や首などの跡から、どのように亡くなったのかが分かると!
あー、法医学者についてはドラマなんかで観たことある!
交通事故の場合は、バイクや車、それから道路やガードレール等に着いた傷を確認して、その位置や高さ、傷の深さなどからどういう事故だったかを推測していくんだ。
なるほどー。
ただ、死体の解剖以上に数学的要素や物理学的要素が強いから、そういうことを分かっている人に頼まないと間違った鑑定になりかねない!
うーむ、誰に鑑定を頼むか?も重要なんだね。
交通事故鑑定人については良く分かりました!ありがとう<(_ _)>
交通事故鑑定人の方が書かれた本
交通事故鑑定人の方が書いた書籍も出版されています。
興味がある方は読んでみてはいかがでしょうか。
交通事故鑑定をするかは、事前に弁護士に相談しよう!!
ヒロ君にいろいろ教えてもらって、交通事故鑑定人が何者かがよくわかりました。
正体が分かったところで、実際に鑑定を依頼するとなるとハードルが高いということも知ることができました。
ハードルが高いことに加えて、ちゃんとした交通事故鑑定人に頼まないと間違った鑑定になりかねないという危険性もあることが分かりました。
事実、Wikipediaの「交通事故鑑定人」の項目を確認するとこんなことも書かれています。
交通事故鑑定人は、国家資格ではないうえに鑑定能力を測る基準もないため、誰でも自称することができる。
それゆえ、工業大学出身・法律事務所出身者・ジャーナリスト経験者・自動車メーカー出身・保険会社アジャスターOB・医療従事者など出自は多岐に渡り、自称交通事故鑑定人によるトラブルや被害が多発している。
2001年には、テレビや雑誌にたびたび登場していた自称交通事故鑑定人が、「司法試験合格、米国で理学博士、警察の研究所に所属」と経歴を詐称していたことが判明し、鑑定をしていないのに複数の遺族から鑑定料を騙し取ったとして逮捕・起訴された例もある(翌年懲役3年6月の実刑判決)。
ちょっと、ポイントをまとめてみます。
- 交通事故鑑定は事故後にすぐに行うべき
- 交通事故鑑定は数十万単位の費用がかかる
- 鑑定はすぐに行うべきであるが、事故直後の被害者にとって精神的にも金額的にもハードルが高い
- 間違った鑑定をされないためにも、ちゃんとした交通事故鑑定人に頼む必要がある
という感じです。
しかし、交通時の形態は千差万別です!
被害者側が悪くないのに、証拠が乏しく、警察も味方になってくれない!
なんてことも起こり得ます。
そうなった時に、ある程度の金額を払ってでも自腹で交通事故鑑定を依頼して証拠を確実に集めておくことが重要なポイントになる場合もあります。
そんな時は、まず、交通事故に強い弁護士さんに相談しましょう!!!
私の場合はたまたま友人が交通事故に強い弁護士だったのですが、ネットで調べると、
初回相談は無料で実施してくれる弁護士さん
が多く見つかります。
例えば、このようなサイトからも検索ができます。
別の記事でも今後書きますが、交通事故の被害に遭ったときは弁護士費用を考慮しても、弁護士に対応を依頼した方が最終的に得をするパターンが圧倒的に多いのです!!
これは私も初めてしった驚愕の事実でした。
というわけで、こんな予備知識を持ったうえで、交通事故鑑定人のTV番組を観てみようと思います。